義援金はどのように使われるのか

義援金

1.義援金はしっかりと被災者に届いているのだろうか?

ここ数年の日本は災害が様々な場所で発生しており、被災された住民は家族や住まいを失い、途方に暮れている人も少なくありません。
こうした災害が発生した場合に多くの人が被災された住民への義援金を送ろうとします。

その際に日本赤十字社が受付を行い、様々なところで募金を集め、それを日本赤十字社に送金するような形になっています。
この方が確実であり、誰かがせっかくのお金を横取りするようなあくどいやり口を防ぐことができます。
その一方で被災者のために身銭を切ったのに本当にそれが手元に届いているのかを疑っている人も多いです。

疑念としては、好意で差し出したお金を別のことに流用しているのではないかというものです。
例えば、災害で派遣する救護班の活動にお金が使われているのではないかなどです。

それに関しては災害に関することなので問題はなさそうですが、できれば被災された人に全額行き渡ってほしいと考えるのが人情というものです。
この程度であれば優しく、飲み食いに使っているとか給与を多くもらっているなど明らかにおかしなものも含まれています。
ただ、それだけどのような使われ方をしているのかというのが伝わっていない証拠でもあると日本ユニセフ協会の人も嘆いています。

2.義援金が被災者の元に届くのに時間がかかる理由について

結論から言えば、義援金は確実に被災者の手元に行き渡っています。
手元に行き渡るスピードが少し遅いことから、本当に行き渡っているのかを疑問視する声が出てくるというのが真実のようです。

なぜ時間がかかるのかといえば、どのように配分をするのか、それを決める必要があるためです。
例えば、1つの市で災害が発生した場合であればそれほど問題にはなりませんが、たいていの場合は複数の市町村、都道府県が関係しています。
日本赤十字社は特定の災害に関するお金を集め、それを管理しており、どのように配分するかがとても重要になります。

この際、配分割合決定委員会というものを立ち上げます。
これは有識者などが話し合いを行い、どこにどれだけのお金を送金すればいいか、その配分を決める組織です。

まずは都道府県単位で配分を行います。
この地域が被害が多いとなれば特定の県に多めに配分するなど、話し合いで公平に決めていきます。

そして被災した都道府県では、次に日本赤十字社のそれぞれの支部、もしくは報道機関などの関係者で構成されている配分委員会を立ち上げて、協議を行っていくことから実際に決まるまでに相当な時間がかかるために、行き渡るのに時間がかかるということです。

東日本大震災

3.東日本大震災の事例

そして、配分割合決定委員会で決まれば、それに基づいて自治体からの申請が行われここでようやく自治体に義援金が贈られる形になります。
都道府県に送られた後は今度市町村ごとに配分を行って、そこから市町村に送金されます。

そして、今度は被災した人の状況に応じてようやく義援金が行き渡り、これで多くの人の善意のお金が手元に届きます。
ここまでに結構な時間がかかりましたが、すべてのお金が行き渡るようになっており、決して無駄な行為ではないことだけは多くの人が知っておき、積極的な寄付をしていくことが求められます。

東日本大震災を例にとると、配分までに時間を要したのは大規模な災害であったために配分割合を決めるのに慎重になった面があります。
相当な範囲に被災者がばらけた形になり、どのように考慮をするのかなど、被害状況や義援金の総額などを見て配分の割合を決める必要がありました。
なので、3月11日に震災が発生し、実際に配分割合が最初に決まったのは4月8日とほぼ1か月経過しています。

この時の配分の割合ですが、亡くなった方や行方不明になった方1人につき35万円、住宅の全壊や全焼1戸につき35万円、半壊や半焼で18万円、原発に関する避難指示に対して1世帯で35万円という計算がなされ、配分が行われました。
その後、死者行方不明者などを1、半壊半焼は0.5という指標が示され、配分がなされていくことになります。

4.どのようにスピード感を持って取り組むか、そして不信感を持っている人にうまく説明を行えるか?

さらに混迷を深めたのが市町村の窓口そのものが機能していない状況になっていた点です。
また原発で被災者が関東などに避難しており、それで配分が遅れたという背景もあります。

いずれにしても、かなりの時間がかかったことは言うまでもありませんが、それでも何とか手元に義援金が届いたことは間違いありません。
問題はどのようにスピード感を持って取り組むか、そして不信感を持っている人にうまく説明を行えるかです。

配分に時間がかかることは致し方ない面があり、被害状況の詳細が明らかになるまではなかなか動き出せないというのも理解できる部分です。
一方で本当に必要な時になんとかお金を手にしたいという被災者の気持ちも当然分かります。

そして、日本国民の多くはそんな運用を求めていることも日本赤十字社や日本ユニセフ協会を含め理解している部分と言えます。
誰もが納得する形で分配していくことが大事であり、疑念が全く残らない形で配分されることが求められています。